斜方投射(ゲーム)

横から見た地面。左に発射台と分度器、右に的のバケツ。

ドパリカ

PROJECTILE SHOT

斜方投射 — 45° で最も遠く、θ と 90° − θ は同じ距離

短い答え: 水平な地面から速さ vv、仰角 θ\theta で投げた物体の水平到達距離は R=v2sin⁡2θgR = \dfrac{v^2 \sin 2\theta}{g}(空気抵抗なし)。sin⁡2θ\sin 2\theta が 1 になる 45° で最大、 θ\theta と 90∘−θ90^\circ - \theta は同じ距離。速さ2倍で距離4倍。

前提と約束

式で納得: 到達距離の式

速度を水平成分 vcos⁡θv\cos\theta と鉛直成分 vsin⁡θv\sin\theta に分ける。水平方向は等速、鉛直方向は重力で減速する。

x=vcos⁡θ  t,y=vsin⁡θ  t−12gt2x = v\cos\theta\; t, \qquad y = v\sin\theta\; t - \frac12 g t^2

y=0y = 0 に戻る時刻(滞空時間)は t=2vsin⁡θ/gt = 2v\sin\theta / g。そのときの xx が到達距離で

R=vcos⁡θ⋅2vsin⁡θg=v2⋅2sin⁡θcos⁡θg=v2sin⁡2θgR = v\cos\theta \cdot \frac{2v\sin\theta}{g} = \frac{v^2 \cdot 2\sin\theta\cos\theta}{g} = \frac{v^2\sin 2\theta}{g}

45° の近くは鈍い

sin⁡2θ\sin 2\theta は 45° で山の頂上なので、40° や 50° でも sin⁡80∘≈0.985\sin 80^\circ \approx 0.985。距離は 1.5% しか減らない。 逆に 15° の近くでは、5° 変えると距離が 3 割近く変わる。

例題

水平な地面から速さ 14 m/s、仰角 30° でボールを投げた。到達距離・最高点の高さ・滞空時間を求めよ。

解答

R=142sin⁡60∘/9.8=20×0.866≈17.3 mR = 14^2 \sin 60^\circ / 9.8 = 20 \times 0.866 \approx 17.3\ \mathrm{m}。 最高点 H=(vsin⁡θ)2/(2g)=72/19.6=2.5 mH = (v\sin\theta)^2/(2g) = 7^2/19.6 = 2.5\ \mathrm{m}。 滞空時間 t=2vsin⁡θ/g=2×7/9.8≈1.43 st = 2v\sin\theta/g = 2\times 7/9.8 \approx 1.43\ \mathrm{s}。

類題

  1. 14 m/s で 60° に投げたときの到達距離は? 30° のときと比べて、最高点の高さは何倍か。

    答え

    到達距離は同じ 17.3 m。最高点は sin⁡260∘/sin⁡230∘=(3/4)/(1/4)=3\sin^2 60^\circ / \sin^2 30^\circ = (3/4)/(1/4) = 3 倍(7.5 m)。

  2. 45° で投げて 20 m 飛んだ。同じ角度で 80 m 飛ばすには、速さを何倍にすればよいか。

    答え

    2 倍。R∝v2R \propto v^2 なので距離 4 倍には速さ 2 倍。

  3. 速さ vv で投げて、距離 DD(D<v2/gD < v^2/g)の的に当てる角度を求めよ。

    答え

    sin⁡2θ=gD/v2\sin 2\theta = gD/v^2 より θ=12arcsin⁡(gD/v2)\theta = \tfrac12 \arcsin(gD/v^2) と、その余角 90∘−θ90^\circ - \theta の 2 つ。 D=v2/gD = v^2/g なら 45° の 1 つだけ、D>v2/gD > v^2/g なら届かない。

モデルの仮定と扱わないこと

ゲームの表現について

シリーズ内の位置

力学シリーズ: 斜方投射(この教材) → 単振動(ばね振り子の周期)。

更新日: ・ 誤りのご報告はお問い合わせへ ・ プライバシー