電位と仕事 — 位置エネルギーの坂 U = kQq/r
短い答え: 点電荷 から距離 の点の電位は 、
そこに置いた電荷 の位置エネルギーは 。
距離に反比例するので、半分の距離では2倍。近づけるのに必要な仕事は 。
前提と約束
- 前提知識: クーロン力、運動エネルギー 、エネルギー保存。
- 真空中に静止した点電荷。電位の基準は無限遠( で )。
- ゲームでは、固定電荷 (おもり 1 個ぶん)に向けて、24 cm の位置から玉(、)を打ち出す。重力・摩擦は考えない。
- エネルギーは「ブロック」で数える。1 ブロック = 24 cm での位置エネルギー 。
式で納得: どこで止まるか
反発力だけがはたらくので、力学的エネルギーが保存する。打ち出し位置 と、止まる位置 (速さ 0)で
ゲームの「坂」はこの右辺 のグラフ、青い横線は左辺(打ち出したときの全エネルギー)。横線と坂が交わる所で玉は止まり、そのあと押し戻される。
ブロックで数えると ブロックなので
8 cm で止めるには坂の高さ 3 ブロック、打ち出し位置にもともと 1 ブロックあるので、足すのは 。
半分の 4 cm では坂の高さが2倍の 6 ブロックになり、(2倍の 4 では足りない)。
電位と仕事の関係
- 電位 は「1 C あたりの位置エネルギー」。坂の形は電位のグラフと同じで、高さを 倍したものが 。
- 外から玉をゆっくり から へ運ぶ仕事は 。経路によらない。
- 電場は坂の傾き: 。坂が急な所ほど電場(力)が強い。
極限で確かめる
- : 。打ち出さなければ動かない(実際はすぐ押し戻される)。
- : 。ただし電荷には届かない(坂が無限に高くなる)。
- 固定電荷を2倍: 坂の高さも2倍。同じ所で止めるにはエネルギーも2倍(打ち出し位置の高さも2倍になる)。
例題
原点に固定した に向けて、24 cm の位置から 、 の小球を速さ で打ち出した。
小球が最も近づく距離と、その点の電位を求めよ。
解答
運動エネルギー 、
打ち出し位置の位置エネルギー 。
合計 が に等しいので
(8.0 cm)。
電位は 。
類題
-
点電荷からの距離を 3 倍にすると、電位は何倍になるか。電場は何倍か。
答え
電位は 1/3 倍()、電場は 1/9 倍()。
-
の電荷を、電位 の点から の点へゆっくり運ぶのに必要な仕事は?
答え
。
-
同じ の点電荷 2 個を距離 離して置く。中点の電場と電位はそれぞれいくらか(無限遠を基準)。
答え
電場は 0(左右の電場が打ち消す。電場がゼロになる点)。
電位は向きのないスカラーなので足し合わさり、。電場ゼロでも電位はゼロではない。
モデルの仮定と扱わないこと
- 固定電荷は動かない(実際には反作用で動くが、十分重いとする)。重力・空気抵抗・放射は考えない。
- 玉は一直線上を動く。軸からずれた場合の軌道(散乱)は扱わない。
- 判定: ブロック数がぴったりで PERFECT、1 ずれで GREAT、2 ずれで GOOD。
ゲームの表現について
- 「坂」は位置エネルギーのグラフで、玉が実際に坂を登るわけではない(玉は一直線に動く)。坂の上の青い点は、そのときの玉の位置エネルギー。
- 坂の下の蛍光ペンは、4 ブロック・8 ブロックを超えると濃くなる。