共振(ゲーム)

上にブランコと旗、下に振れ角の記録(横軸は時間)。青い三角が押すタイミング。

ドパリカ

RESONANCE SWING

共振 — 強制振動の振幅と固有周期

短い答え: 減衰のある振動子を角振動数 ω\omega の周期的な力で揺らすと、十分時間がたったあとの振幅は A(ω)=a0(ω02−ω2)2+(2ζω0ω)2A(\omega) = \dfrac{a_0}{\sqrt{(\omega_0^2-\omega^2)^2 + (2\zeta\omega_0\omega)^2}}。 減衰が小さいと 固有角振動数 ω0\omega_0 の近くで振幅が急に大きくなる(共振)。ブランコ(振り子)の ω0=g/L\omega_0 = \sqrt{g/L} は質量によらない。

前提と約束

式で納得: 定常振幅と位相

振れ角 θ\theta の運動方程式は

θ¨+2ζω0θ˙+ω02θ=a0cos⁡ωt,ω0=g/L\ddot\theta + 2\zeta\omega_0\dot\theta + \omega_0^2\theta = a_0\cos\omega t,\qquad \omega_0 = \sqrt{g/L}

解は「減衰振動(そのうち消える)」と「押す周期で揺れる定常解」の和。定常解を θ=Acos⁡(ωt−φ)\theta = A\cos(\omega t - \varphi)(複素数 θ=Re A^eiωt\theta = \mathrm{Re}\,\hat A e^{i\omega t} とおくと楽)として代入すると

A=a0(ω02−ω2)2+(2ζω0ω)2,tan⁡φ=2ζω0ωω02−ω2A = \frac{a_0}{\sqrt{(\omega_0^2-\omega^2)^2 + (2\zeta\omega_0\omega)^2}},\qquad \tan\varphi = \frac{2\zeta\omega_0\omega}{\omega_0^2-\omega^2}

共振の特徴

ずれるとうなる

静止から押し始めると、最初は減衰振動(ω0\omega_0)と定常解(ω\omega)が重なる。少しずれた周期では、2 つが強め合ったり打ち消したりして、 振幅が周期 2π/∣ω−ω0∣2\pi/|\omega-\omega_0| で大きくなったり小さくなったりする(うなり)。記録紙のふくらんだりしぼんだりする波がそれ。 減衰があると最初の振動は時間とともに消えるので、うなりも次第に弱まる(ゲームの記録ではうなりの一部だけが見える)。

振り子の周期は質量によらない

mLθ¨=−mgsin⁡θmL\ddot\theta = -mg\sin\theta の両辺の mm が消えるので、T0=2πL/gT_0 = 2\pi\sqrt{L/g}。大人が乗っても子どもが乗っても同じリズムで押せばよい。

例題

長さ 1.0 m のブランコを、何秒ごとに押せば共振するか。また、減衰比 0.03 のとき Q 値と、振幅が山の 1/√2 になる周期の幅はおよそいくらか。

解答

T0=2π1.0/9.8≈2.0 sT_0 = 2\pi\sqrt{1.0/9.8} \approx 2.0\ \mathrm{s}。Q=1/(2×0.03)≈17Q = 1/(2\times0.03) \approx 17。 Δω/ω0≈1/Q≈0.06\Delta\omega/\omega_0 \approx 1/Q \approx 0.06 なので、周期で見ても約 6%(2.0 秒の前後 ±0.06 秒ほど)の幅。

類題

  1. 固有周期 2.0 秒のブランコを 2.2 秒ごとに押し始めた。うなりの周期はおよそ何秒か。

    答え

    ∣ω−ω0∣=2π∣1/2.2−1/2.0∣≈0.286 rad/s|\omega - \omega_0| = 2\pi|1/2.2 - 1/2.0| \approx 0.286\ \mathrm{rad/s}、うなりの周期 2π/0.286≈22 s2\pi/0.286 \approx 22\ \mathrm{s}(減衰を無視した場合。減衰があると、うなりは数周期のうちに弱まる)。

  2. コイル 10 mH とコンデンサ 1.0 μF の直列回路に交流電圧を加える。電流が最大になる周波数は?

    答え

    f0=1/(2πLC)=1/(2π10−2×10−6)≈1.6×103 Hzf_0 = 1/(2\pi\sqrt{LC}) = 1/(2\pi\sqrt{10^{-2}\times10^{-6}}) \approx 1.6\times10^{3}\ \mathrm{Hz}。ばね振り子と同じ形の式(L が質量、1/C がばね定数)。

  3. Q 値を 2 倍にすると(減衰を半分にすると)、共振の山の高さと幅はどう変わるか。

    答え

    高さ a0/(2ζω02)a_0/(2\zeta\omega_0^2) は 2 倍、幅 ω0/Q\omega_0/Q は半分。鋭く高い山になる。

モデルの仮定と扱わないこと

ゲームの表現について

シリーズ内の位置

力学(基礎): 単振動。大学: 減衰振動 → 共振(この教材)。

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